【ニュース・アメリカ】トランプ大統領、学校でのトイレの使用に関するトランスジェンダーの生徒に対する保護の撤回を発表

トランプ大統領は2017年2月22日、生徒が自分自身の認識する性別に応じてトイレを使用することを認めるという、トランスジェンダーの生徒に対する保護を撤回した。本件に関しては、トランプ政権閣僚内でも意見が分かれており、性的少数派の権利拡大に反対するジェフ・セッションズ司法長官(Jeff Sessions)は、同保護措置を迅速に撤回したい意向であった一方、ベッツィー・デボス教育長官(Betsy DeVos)は、保護の撤回がトランスジェンダーの生徒に与える悪影響を理由に反対し、大統領に対して遺憾の意を表明した。セッションズ長官に賛同する大統領から選択を迫られたデボス長官は、最終的には反対意見を取り下げることとなったが、同日夜に、米国の全ての学校が全生徒を差別・いじめ・嫌がらせから守ることは「倫理的義務」と考えるとの声明文を発表した。また、デボス長官は、教育長公民権局(Office for Civil Rights)に対し、学校で最も弱い立場にある生徒に対する不当な扱いに関する申立を調査するよう指示する一方で、トイレの使用に関する問題は、連邦政府が取り扱う問題ではないとしている。今後、トランスジェンダーの生徒によるトイレの使用の問題は、各学校の判断に委ねられることになるが、生徒自身が認識する性別に応じたトイレの使用を認めるという保護方針は、オバマ前政権が提示したものの、連邦裁判所が全米における強制的な執行を認めなかったため、今回の保護撤回によって直ちに影響が出ることはないと見られている。今回の措置に対し、保守系の家族研究委員会(Family Research Council)会長のトニー・パーキンス氏(Tony Perkins)は、家族や学校が子どもたちに安全な学習環境を提供する権利が守られたとして称賛しているが、逆に人権キャンペーン(Human Rights Campaign)会長のチャド・グリフィン氏(Chad Griffin)は、トランプ政権の政策は無謀且つ残酷で、今回の決定により心を痛めるような結果を引き起こすことは間違いなく、公民権問題であると非難した。

 

The New York Times:Trump Rescinds Rules on Bathrooms for Transgender Students

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